高齢人参の漢方としての役割

高麗人参は2000年以上も前から使用されていた記録が中国最古の医学書といわれる「黄帝内経」に残っています。
このことから、先史の頃からすでに高麗人参の持つ薬効が利用されていたのではと推測されます。
漢方における高麗人参は、なくてはならない材料のひとつであり、その事実は今現在も変わっていません。

漢方と西洋の薬の違い

漢方薬と西洋薬は、どちらも体の悪いところを治すという目的で使われますが、実際には多くの違いがあります。

漢方薬の特徴

漢方は数種類以上の生薬を配合したもので、煎じ薬や、エキス、丸剤で、原則的に即効性があまりなく、 ゆっくりと効き目が現れてきます。
漢方では基本的に、病気は体のバランスが乱れることにより起こると考えられています。

西洋薬の特徴

西洋薬は、 ひとつの成分を抽出したものが多く、錠剤、カプセル、座薬など、悪い部分に直接的に作用するため、即効性があります。
西洋薬の考え方は、漢方のように体全体のバランスを整え悪いところを治すのではなく、心臓や胃、肺など、それぞれの部位の悪いところに直接的に作用し、治療します。
そのため、それぞれの部位に専門の医者がいます。

高麗人参の漢方としての使われ方

高麗人参は、ほかの生薬と合わせて漢方薬のひとつの成分として使用されています。
高麗人参に含まれる特有成分のサポニン、ジンセノサイドの効能がほかの成分と混ざり合い、最終的にさまざまな症状の改善に関わります。
ジンセノサイドは漢方の特徴である体全体のバランスの乱れを整え、その結果として悪いところを治す役割を果たします。

高麗人参が配合されている漢方薬の効能

高麗人参に含まれるサポニンは疲労回復、滋養強壮、精力増進、胃腸炎の改善と免疫力向上、ストレス軽減、血圧安定、新陳代謝を高めるなどの効能があります。

高麗人参を含む漢方は疲労が蓄積している方、体力の低下が気になる方、胃腸が弱っている方、記憶力が衰えてきた方、精力増強を望む方、冷え性に悩む方、ストレスが溜まりがちな方などに適しています。

高麗人参が含まれている漢方

高麗人参が含まれている漢方はいくつもありますが、代表的なものとして、人参湯(にんじんとう)、桂枝人参湯(けいしにんじんとう)、黄連湯(おうれんとう)、人参養栄湯(にんじんようえいとう)、白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)などがあります。
胃腸障害の緩和や冷え性の改善などに効きます。
人参とつくのが、高麗人参を指しています。

これらは漢方薬を取り扱っている薬局で購入可能です。
まず薬剤師と相談してみましょう。

健康食品としても摂取できる高麗人参

高麗人参は、健康食品としても摂取することができます。
サプリメントとして、あるいはドリンク剤に配合された製品が数多く販売されています。
健康食品は、いつでも手軽に摂取することができるので、はじめての方でも気軽に試してみることが可能です。
ただし医薬品を服用している方は、飲み合わせについて事前に医師に相談することをおすすめします。

健康食品といえども、その効果効能は漢方薬に含まれる高麗人参と同じです。
是非、サポニン、ジンセノサイドの効能を体験してみてください。
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