高麗人参の花って、どんな花?

高麗人参は根の部分を食用、薬用に使用します。
根は薄い黄白色で、ひげが沢山ある、ちょうど人のような形をしています。
実際に目にした方も多いと思います。
では花はどうでしょうか? あまり知られていないようですが、高麗人参は小さな可愛い花を咲かせ、実をつけます。

高麗人参はウコギ科

高麗人参は別名、御種人参とも呼ばれ、中国東北部から朝鮮半島にかけての地域を原産にするウコギ科の多年生の植物です。
人参という名前がついているので混乱を招きやすいですが、野菜の人参はセリ科で、高麗人参とは別の種類の植物です。

ウコギ科の植物は高麗人参のほかにウド、タラノキ、コシアブラ、鷹の爪、ウコギなどの食用として使用される植物や、観葉植物のヤツデ、カクレミノ、シェフレラがあります。

高麗人参の花

高麗人参は、種蒔きをする前に土壌作りに2〜3年の年月が必要です。
種を蒔いてから3年以上経つと栄養が蓄えられ、5月の中旬頃から初夏に花が咲きます。

花は鐘の様な形をしています。
花弁が5枚、おしべが5本、めしべが1本ある黄緑の小さな花で、外側から咲き始め、だんだんと中心へ向かいます。
花が咲いている最盛期はわずか2〜3日で、朝の10時頃からお昼にかけての約2時間程度、開花しています。
短時間しか咲いていないため、実際に花を見かける機会は少ないですが、高麗人参は可愛い花を咲かせます。

高麗人参の実は楕円形に近い円形をしていて、種が2個入っています。
緑色の実は7月頃に熟し赤い色になります。
実は乾燥させ種として使用します。

花にも含まれる高麗人参のサポニン

高麗人参の数々の効果効能はサポニンによるところが大きいとされています。
高麗人参のサポニンはジンセノサイドと呼ばれる特有成分で、強い抗酸化作用を持っています。
高麗人参は通常、根の部分を食用、薬用に使用しますが、サポニンは花にも含まれています。

ジンセノサイドは老化防止、疲労回復、滋養強壮、免疫力向上、健胃強壮、更年期障害の軽減、血行促進、記憶力向上、血圧と血糖値の安定、自律神経の調整、ストレス軽減、ホルモンバランスの調整、動脈硬化の防止、生活習慣病の予防、美肌、美髪、育毛などの効果効能があります。

最高品質は6年根使用の紅参

高麗人参は産地、種類、栽培年数、加工方法によりサポニンの含有量が異なります。
皮をつけたまま蒸し、乾燥させた紅参という種類が最も多くのジンセノサイドを含みます。
栽培年数では6年経過したものが高品質とされています。
薬用として使用する場合や、サプリメントとして摂取する場合は、原料に6年根の紅参を使用しているものを選ぶとよいでしょう。
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